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Jリーグ 8年前

プロ入り直前で血栓症の診断受けた山本脩斗。「まさにお先真っ暗」。苦難経て抱いた感謝の念【The Turning Point】

シリーズ:The Turning Point text by 海江田哲朗 photo by Getty Images

レギュラーをつかみかけたタイミングで再発

――発見されたのが、ジュビロ磐田に加入する前のメディカルチェックですよね。よりによって、このタイミングで一大事が起きなくてもいいのに。

「ついでに診てもらったんです。1週間くらい前から左腕がむくんでて、どうもおかしいとなって。一応診てもらうか程度の、ほんの軽い気持ちですよ。その前に一応他の病院で診察を受け、『湿布貼ってれば治ると思います』と言われていたので」

――傷口にはツバつけとけ的な。

「一切、深刻には考えていなかったですね。左腕だけ明らかにむくんで太くなっていたんですが、『おまえ、すげえな』と大学のチームメイトから言われ、みんなで笑ってました」

――無邪気に盛り上がった結論は?

「筋トレのやりすぎでしょ!」

――大学生だなあ。肌の色に変化は?

「それはふつう。でも、腕が重くてだるい感じ。たいして気にしていなかったので、通常どおりの練習をしていたんです。ジュビロのメディカルチェックで診てくださった医師の方は『ありえない』と言い、すぐに入院。

 点滴で血液をサラサラにする薬を投与され、とりあえず血の塊を溶かしました。いつ脳や心臓に血栓が飛んでても不思議ではない、ちょうどいい具合の柔らかさだったらしいです」

――よかった。ひと安心だ。

「ところが、1年半後の09年秋に再発しちゃって。治ったんだから大丈夫だろうと思っていたので、2回目はさすがにショックでした。血栓ができたのは、まったく同じ左の鎖骨あたり」

――レギュラーをつかみかけていたのに、それで戦線離脱。

「9月だったかな。試合どころではなくなってしまい、これから先どうすればいいんだろうと」

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