メダルを逃したソン・フンミン。「特恵」へのラストチャンスとは
トップクラスでありながら一般軍隊に入隊する選手も稀ながら存在する。中でも特別ケースを紹介したい。城南FCでゲームキャプテンを務める元韓国代表SBチャン・ハギョンは年齢制限で軍隊チームに行けず、一般軍人として入隊。身体検査の結果、戦闘部隊には配置されず、通勤制の部隊に配置。通勤制の部隊は6時に退勤でき、その後の生活は比較的フリー。
そこで彼はなんと当時社会人リーグ所属だったソウルFCと契約した。「無償レンタル」の形で、年俸も当然無し。試合にコンスタントに出場した彼は除隊後も無事プロとして復帰を果たしている。もちろんこのケースは希有だ。
リオデジャネイロ五輪でメダル獲得に至らなかったソン・フンミン(トッテナム)の今後にも注目が集まる。結論から言うと、まだ「特恵」のチャンスは残っている。2018ジャカルタアジア競技大会での金メダル獲得だ。
27歳の年齢制限、そして軍隊チーム入隊前年は必ずKリーグに属する必要があることを考えると、1992年生まれの彼にはこれが最後のチャンスとなる。メダル獲得への自信や一般部隊に入隊する覚悟があれば、2020東京五輪も視野に入れることもできるが、あまりにもハイリスクだろう(2020年の彼の年は28歳。軍隊チームには入隊できなくなる)。
もちろん欧州での生活を終え、Kリーグのクラブに入団しそのまま軍隊チームに入隊するのも選択肢の一つ。しかし、ヨーロッパでも評価される彼が簡単に韓国行きを選択することは想像しがたい。