ドルトムントと代表、何が違うのか
開幕前はマリオ・ゲッツェ、エムレ・モルといった新戦力の加入で、スタメンが危ういのではないかとさえ懸念されていたが、ゲッツェの負傷もあって、指揮官はデンベレ、香川、アンドレ・シュールレという2列目をまずは選択した。
この3人に最前線のピエール・エメリク・オーバメヤンを組み合わせて、昨季前半のファンタスティック4(オーバメヤン、ヘンリク・ムヒタリヤン=マンU、ロイス、香川)以上の破壊力ある前線を構築しようと試みているようだ。
香川本人は「クラブでは結構フォーメーションが変わったり、対戦相手によってポジションが変わったりしている」と前置きしたが、左インサイドハーフがメインだった1年前に比べると、代表のトップ下にすんなり入れる。
22日のDFBポカール1回戦・トリアー戦とマインツ戦のいいイメージを持って最終予選序盤2連戦(UAE&タイ)を戦える。そこは大きなアドバンテージと言える。
「代表とクラブのトップ下は細かいところの差はありますけど、どっちも共通しているのは得点とアシストが求められること。その過程が少し変わってきますけど、代表ではより(その両方が)求められるポジションなのかなと思っています」とも彼はコメントしている。オーバメヤンのような傑出した点取り屋不在の日本代表では、自らがより積極的にゴールへ突き進み、貪欲に得点に絡んでいく必要性を強く感じているという。
勝負のかかった試合では慎重な選手起用を好むハリルホジッチ監督だけに、UAE戦の攻撃陣は1トップに岡崎慎司(レスター)、2列目右に本田圭佑(ミラン)、真ん中に香川、左に清武弘嗣(セビージャ)か武藤嘉紀(マインツ)という顔ぶれが有力視される。
とはいえ、岡崎、本田、香川の3人は三度目のW杯最終予選であり、日本が不覚を喫した2015年アジアカップ(オーストラリア)のUAE戦にも先発出場していた。相手は彼ら3人がどんな特徴を持った選手なのか熟知している。