ナポリ戦はベンチスタートが濃厚
ただ、ナポリ戦でもベンチスタートが濃厚だ。ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は開幕戦のメンバーの踏襲を示唆し、「チーム戦術を固める一方、選手の特性にも合わせていかなければならない。
前線のバッカ、ニアン、スソのような選手がいる以上は、スペースを作って活用することが必要だ」と、あくまで上記の3人を主力として考えていることを匂わせた。
このことから「本田はあまり使われなくなるぞ」と言う地元記者もいるのだが、それは昨シーズンにトップ下を“剥奪”された時もそうだった。果たしてその後、どうなったか。そして今も、状況としては一緒だ。
現在のところスソの他にはライバルがいない以上、ミッドウイークの時などにチャンスは回ってくるだろう。その時に良いプレーを披露できれば、徐々にポジション奪回へとつなげることも不可能ではない。
出場のない期間が半年も続けばさすがに移籍も考慮ざるを得ないだろうが、少なくとも現段階でクラブを去る必要があるとは考えていない、ということだ。
もちろん移籍市場は水物で、何が起こるかは分からないし読めないもの。数日あまりにクラブや選手が考えを変えざるをえなくなるようなオファーが来るかもしれない。とりあえず、事の推移に注目したい。
(取材・文:神尾光臣【ミラノ】)
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