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香川が担う重責。トップ下の躍動がドルト開幕ダッシュの鍵握る。マインツ戦でもチーム牽引できるか

text by 本田千尋 photo by Getty Images

トップ下でチームを牽引することが求められる香川

香川真司
ドルトムントの攻撃の鍵を握る香川【写真:Getty Images】

 香川はバイエルン戦の前半を「ガンガン、プレスを掛けて行った中で上手くハマっていたし、ショートカウンターからね、ビックチャンスに繋がっていた」と振り返った。前半で試合を決め切るような勢いで、BVBらしい縦に速いサッカーを展開する。

 練習中の負傷もあり、ゲッツェのコンディションは依然として整わない。トリアー戦で2ゴールと結果を残して、周囲からの信頼をグッと引き寄せた香川は、マインツとの開幕戦でも先発に名を連ねるだろう。

 マインツ戦でも香川には、トップ下としてチームを牽引するプレーが求められそうだ。それは単にキャプテンシーを発揮するということではない。味方の特徴や違いを把握した上で、ゲームの状況に応じて連動を生み出し、フィニッシュに関与する。

 トリアー戦の後で、香川は「僕はどっちも、活きて活かされるプレーができると思っている」と話した。シュールレやデンベレといったウインガーを活かすプレー、スプリントを武器にどんどんゴール前に飛び込んで活かされるプレー、つまり、より味方からの信頼を深めるプレーが、マインツとの開幕戦で香川に期待されそうだ。言うならば、2ゴールと目に見える結果を残したトリアー戦の再現を狙う。

 守備面に不安を残しているとは言え、マインツはコルドバや武藤嘉紀といった、カウンターのワンチャンスを活かせるアタッカーを前線に備えている。油断は出来ない。監督トゥヘルも「極度のハードワークを惜しまない」と警戒するように、マインツも「ガンガン、プレスを掛けて」来るだろう。バイタルエリアでは、簡単に前を向かせてもらえない可能性もある。

 それでもマインツの守備陣が息を整える前、つまり前半に、開幕戦をモノにするチャンスはあると言えそうだ。今の香川であれば、マインツの守備陣を崩すのは容易だ。今季ドルトムントがスタートダッシュを切れるかどうか、トップ下・香川の躍動が鍵を握る。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

【了】

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