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Jリーグ 8年前

磐田、待望の2nd初勝利。課題残るも、流れ変えうる勝点3。光明はトップ下・川辺駿

text by 青木務 photo by Getty Images

一筋の光明。トップ下に入った背番号40

川辺駿
小林祐希の移籍後、トップ下に入っている川辺駿【写真:Getty Images】

 福岡戦での光明は、川辺が日増しにトップ下へ適応していることだ。元々、攻撃的なセンスが光るボランチだったが、“仕事場”が一列上がっても持ち味を発揮できている。

 低い位置で起点になろうとすることもあったが、この日も基本的には高い位置――ジェイ、アダイウトンに近いところ――でボールを受けようとしていた。2-2に追いついた場面でも、組み立てに参加するのではなくPA手前で要求することでボールを拾った。そして、横にドリブルしながら相手3、4人を引き付けてラストパス。ジェイのシュートのこぼれをアダイウトンが押し込んでいる。

 試合翌日、リカバリーメニューを終えた川辺を呼び止めた。20歳のMFがこの得点シーンを振り返る。

「自分でシュートを打つつもりではいたけど、2回目のキックフェイントでジェイが外に開いているのが見えた。彼の左足に出してワンタッチでシュートを打ってもらおうというイメージで。自分の運びも、すぐパスを出すのではなくて時間をかけて出せたのが良かったなと」

 福岡の選手が何人も立ちはだかる中、シュートからパスに素早く切り替え、なおかつジェイの利き足である左足へ丁寧なパスを送った。確かに、GKのセーブミスもあった。それでも、川辺が相手のプレッシャーに動じることなく局面で最適なプレーを選択した時点で、勝負は決まっていたと言ってもいいだろう。

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