格上相手の試合でポイントを稼げず
「ここから7試合がものすごくポイントになる。(勝ち点)1を3に、0を1にというサッカーをしていかないといけない。俺たちはステージ優勝を狙うチームじゃないし、11位、12位、13位くらいがちょうど身の丈だと思うので、足下を見ながらやっていく」
明治安田生命J1リーグ2ndステージ第4節・ヴァンフォーレ甲府戦の前、ジュビロ磐田の名波浩監督はこう話している。格上相手に少しずつでもポイントを積み重ねていくことが重要だった。
J1残留を争うライバルチームもこの期間で強豪との対戦があるため、磐田としては勝ち点を獲得することで下位との差を広げる狙いがあった。しかし、現実は思うようにはいかない。
前節を終えて0勝5分4敗と磐田は2ndステージ未勝利が続いている。名波監督が重要視した7試合も4分3敗と、勝ち点3を取ることはできなかった。降格圏のチームも思うように結果を得られていないため年間順位は13位に留まっているが、残留に向けた厳しい戦いは最後まで続くことになりそうだ。指揮官は言う。
「下位チームの対戦相手を見たら、(磐田が勝ち星を重ねていれば)今は差が開いている予定だった。下位が強いところと当たっていて、俺たちも強豪と当たっていたけど、そこでひとつでも3ポイント取れていれば」
下位チームが勝ち点を積み上げられないと想定し、磐田は白星を挙げていくというのが理想的なシナリオだった。しかし、描いた青写真のように事は運ばず、磐田もライバルに付き合う形で危険な位置を彷徨っている。
下だけでなく上も見据える中で、あわよくば今季の第一目標である勝ち点40手前まで行きたい気持ちもあったという。「33、34くらいは稼ぎたかった」と指揮官。さらに「負けている相手に対して、少なくとも2勝はできたと思う」と、敗戦に悔しさを浮かべた。