香川はドルトムントの“媒介者”に
そして、そうした「フレッシュな状況」で、香川は意欲を見せている。
「その中で自分自身がもっともっとそういうところの役割を、今シーズンは担っていけたらいいのかなって思います」
香川の言う「そういうところの役割」とは、BVBが新しい戦力で新しいサッカーを試していく中で、昨季を知る者として今季への橋渡しを担う、といったところだろう。昨季のベースに新戦力を加えて、今季のサッカーを作り上げる上での“媒介者”となる。
トリアー戦では、早速「そういうところの役割」が、香川には求められそうだ。敗戦があり得ない程の戦力差を考えれば、勝利を意識しつつも「新しい戦力を試しながら、どういうサッカーを試していくか」といった試行錯誤をこなすことも可能なのではないだろうか。
スーパーカップに続いて香川の先発は予想される。トリアー戦で香川が結果を出すことは、BVBが新戦力の融合を進め、新シーズンのサッカーを練り上げていく上での重要な過程にもなるだろう。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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