ジョアン・アヴェランジェ元FIFA会長(2011年当時)【写真:Getty Images】
かつて国際サッカー連盟(FIFA)の会長を24年にわたって務めたジョアン・アヴェランジェ氏が母国ブラジルで死去した。世界最大のスポーツネットワーク『ESPN』ブラジル版が伝えている。
今年5月に100歳の誕生日を迎えたアヴェランジェ氏だが、近年は体調を崩しがちで7月には肺炎のためにリオデジャネイロの病院に入院していた。そして現地時間16日に息を引き取ったという。
1958年から1975年にかけてブラジルサッカー連盟の会長を、1974年から1998年までFIFA会長を務めたアヴェランジェ氏はサッカーの商業化を推し進めた中心人物として知られる。一方で在任中に各世代の国際大会を創設したことで世界中のサッカーの発展に大きく貢献した。
ゼップ・ブラッター氏に会長職を譲ってからはFIFAの名誉会長に就任し、国際オリンピック委員会(IOC)でも要職に就くなどスポーツ界で長きにわたって仕事をしてきた人物でもある。また、自身も水泳と水球で1936年のベルリン大会と1952年のヘルシンキ大会の2度にわたって五輪に出場したオリンピアンだった。
近年はFIFA会長時代のの不正な金銭授受疑惑によって再び注目を浴びていたが、100歳でこの世を去った。現代サッカーの発展に寄与するなど、その偉大な功績が評価されて名付けられたエスタジオ・オリンピコ・ジョアン・アベランジェではリオデジャネイロ五輪の陸上競技が行なわれている。まさに大会真っ只中の死となってしまった。
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