ゲッツェと争うトップ下。差をつける重要な一戦
また、香川にとってはライバルに差を付けるチャンスでもある。トゥヘルが[4-2-3-1]を選択した場合、トップ下のポジションはゲッツェと争うことになる。しかし当のゲッツェは合流が遅れただけではなく、体が絞れていない。コンディションが整うのに、まだ時間は掛かる。そういった意味でもバイエルン戦は、“重要なテストマッチ”となりそうである。
もちろんシーズン最初の開幕戦でタイトルを獲得すれば、幸先は良い。しかし、ブンデスリーガの開幕まで2週間となった現段階で、より重要なのは目先の勝利ではなく、現在地と方向性を知ることなのではないだろうか。
クロップが指揮を執った最後の14/15シーズン、ドルトムントはスーパーカップでバイエルンに2-0で勝利した。しかしシーズンは7位で終えている。スーパーカップの結果は、必ずしもシーズンの成績に直結するわけではない。
チームにとってだけでなく、香川にとっても、スーパーカップのバイエルン戦は、現在の立ち位置と今季の行き先を知るための重要な一戦となりそうだ。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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