今季初のタイトルマッチも両雄の仕上がりは悪く…
結果は問題ではない。2016年8月14日、ボルシア・ドルトムントはホームに昨季王者バイエルン・ミュンヘンを迎える。16/17シーズンで最初の公式戦となる、ドイツ・スーパーカップだ。
タイトルが懸かった公式戦だが、実質的にはプレシーズンマッチの意味合いが強い。EUROに参加したゲッツェ、シュールレ、バルトラ、ゲレイロ、バイグルらは1日に合流したばかりで、まだまだドルトムントはチームを作っている段階だ。
3日から10日にかけてのスイス合宿中に行われたサンダーランド戦、ビルバオ戦を振り返っても、選手間でチーム・コンセプトを共有できておらず、新加入選手の融合に四苦八苦している。
バイエルンについても、似たようなことは言えるだろう。現段階で新加入選手はフンメルスとサンチェスのみだが、監督がペップ・グアルディオラからカルロ・アンチェロッティに代わった。そして上記2名も含め、ノイアー、ミュラー、レバンドフスキらEURO参加組がチームに合流したのは5日のことである。スーパーカップの9日前だ。
アンチェロッティは前任者ペップの仕事を否定せず、路線の継続を明言している。プレッシング、ゲーゲン・プレッシングを基本とするコンセプトの抜本的な変化はないのだろう。手堅いカウンターといった、ちょっとした味付けに留まるのではないだろうか。
しかし、怪我の影響でロッベン、リベリー、ボアテングら7名の欠場が確定している。ドルトムントとは対照的に、選手の不在によって方向性の共有に至っていない。