本来なら勝てる内容のゲーム
コロンビア戦は、緒戦のナイジェリア戦よりも良い内容だった。コロンビアもナイジェリアほどの迫力はなかった。日本は緒戦も良かったが、さらに良くなった。一方で、ミスから失点するところも変わらず。相手もミスはしているので決定力の差とも言えるが、藤春のオウンゴールは事故みたいなものである。
本来なら勝てる内容のゲームを引き分けてしまったのは残念だが、チームとしての組織力ではコロンビアを上回っていて、スウェーデン戦も良いプレーが期待できそうだ。
ナイジェリア戦ではハーフウェイラインから相手陣内での守備が不足していたが、コロンビア戦は4-4-2に変えたこともあって敵陣でボールを狩りに行く守備ができていた。プレスで奪いきれないときは素早くリトリート、その際には遠藤と井手口のボランチが圧倒的な運動量で支えになっていた。
柔らかいポストプレーができる興梠とスピードのある浅野、2トップの組み合わせも機能的。藤春、室屋のオーバーラップも強力、4-4-2としては理想的なバランスに仕上がっている。
欲を言えばもう少し展開力がほしいと思っていたところで、大島と南野を投入して一気に流れを引き寄せた采配も当たった。その時点で1点をリードしていたコロンビアは日本の交代後に2-0とリードを広げ、引いて逃げ切り体勢になっていた。
しかし、FWはカウンター狙いなのか戻りが遅く、大島はフリーでパスを受けられた。ボールの動かし方が抜群の大島を起点に2点を返し、ロスタイムには南野のピンポイントパスで浅野がGKと1対1になる決定機も作れていた。前半はプレスからのショートカウン ター、後半の2人替えからはポゼッションによる包囲攻撃と幅のあるプレーをみせた。