自己アピールに走るモル。攻撃も単発に
合流した時期がずれているだけでなく、各選手がそもそも持っているプレーテンポや戦術理解力が異なる中、トゥヘルのコンセプトを浸透させて“2つのグループ”を「繋ぎ合わせるのは簡単ではない」。加えて、キャンプでハードに練習を重ねる真っ只中である。
若干のメンバー変更を加えて、後半もドルトムントは[4-2-3-1]でスタートする。
【GK】バイデンフェラー、
【DF】右SBパスラック、右CBソクラティス、左CBメリーノ、左SBシュメルツァー、
【MF】2ボランチにローデとシャヒン、左右両ウイングにラモスとモル、トップ下に香川真司、
【FW】オーバメヤン、である。
そして60分頃には、[3バック+2シャドー]のような形を取る。パスラックとソクラティスとメリーノで3バックを形成し、シュメルツァーとラモスが左右両ウイングバック、香川とモルの2シャドーだ。
香川とモルはポジションチェンジを繰り返したが、前半同様BVBにチームとして効果的な連動と連携は見られない。モルはドリブラーとしての能力を示そうとする傾向が強く、攻撃が単発に終わった。チーム戦術を理解するよりも、自己をアピールしようとする気持ちが先に来てしまっているようだ。
もちろんブンデスリーガ開幕時のスタメンに向けてアピールは必要だが、チームのコンセプトを破壊しては元も子もない。こうしたところも「繋ぎ合わせる」ことの難しさの現れだろう。
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