4年前のロンドン五輪を想起させる戦い方
4年前のロンドン五輪を思い起こさせる試合だった。日本はしっかりブロックを組んで守り、カウンターアタックを狙う戦い方。ポジションは埋まっているので、最初はブラジルもブロック内には入ってこなかった。そのままの展開が続けば、4年前の緒戦でスペインを破ったのと同じ流れである。ところが、すぐにブラジルは対応を変えてきた。
ブラジルはドリブルを使って仕掛けてきた。日本の守備は見た目には整然としていて隙がなさそうだが、ドリブルやロングボールなどで強引に仕掛けていけばさほどでもない。ネイマールやジェズスらのドリブル突破を止められず、決定機を作られていた。
ただ、それ以外の守備は悪くなかった。ドリブルに対しては、複数で囲んで奪ってカウンターへ持っていけるまで守備の精度を高められればベストだが、それが無理でもファウルで止めることはできる。強化試合でなければ、先制点につながったガブリエルのドリブルは止められていたと思う。ネイマールにはやられていたけれども、このクラスのドリブラーはそうそういないので悲観する必要はない。
【次ページ】酷暑下でキーになるパスワーク