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インフレが止まらない移籍市場にドルト監督が警鐘鳴らす「いつか崩壊する」

text by 編集部 photo by Getty Images

トーマス・トゥヘル
ドルトムントのトーマス・トゥヘル監督【写真:Getty Images】

 日本代表MF香川真司が所属するボルシア・ドルトムント指揮官のトーマス・トゥヘル監督が、尋常ではない金額で取引される移籍市場に警鐘を鳴らしている。29日にイタリアの『カルチョメルカート.com』が伝えた。

 今週には、ゴンサロ・イグアインとポール・ポグバのたったの2名の選手だけで2億ユーロ(約230億円)以上の金額が動く可能性がある。今では同様の高額取引が日常茶飯事のように行われているが、トゥヘル監督は「制御不可能な金額で行われているクレイジーな移籍市場だ」と批判した。

 トゥヘル監督は「健全なことではないね。最早スタジアムに足を運ぶ一般の大衆との結びつきがなくなってしまった」と嘆くと、「エゴやお金だけの物となってしまえば、我々はサポーターを失ってしまうよ。サッカーは一般人と子供の物なんだ」と注意を促している。

「もしサッカーがお金だけの物となれば、暴走するまで後はもう時間の問題だけでしかなくなるし、いつかその状況が崩壊してしまう恐れがある。我々ドルトムントの人間は、現実をしっかりと見て、我々の方法で行っているんだ。我々はコントロールすることが不可能なことに手を出しはしない」

 ちなみにドルトムントも今夏の移籍市場で活発に動いているクラブの一つだ。すでに8名を獲得し、合計で1億1300万ユーロ(約129億円)を投資した。その一方で昨季までの主力3名を放出し、1億700万ユーロ(約123億円)を手にしている。

【了】

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