真逆のフットボールからも多くを学べる」
――選手たちには、どのように接していますか?
P 彼らに近い存在でありたいと思っている。監督という立場は意識してもらいたいが、友人に近い存在と感じてもらってもいい。私にとっては距離が近い方が理想的で、選手たちの個人的なことも把握しながらできる限り助けていきたいと考えている。
しかし厳しい態度を取らなければならないときもあり、その際には面と向かって考えていることを口にする。そこで大切なのは、彼らに対して誠実であることだ。私は何かを取り繕うことのない人間で、選手はそういう人間のことを、ちゃんと認めてくれるんだ。
――あなたの哲学はグアルディオラのそれと通じるものがありますが、その他の監督からもインスピレーションを得ているのでしょうか?
P 自分と似通った哲学を持つ監督だけを見ているわけではない。あらゆるプレースタイルを学ぶべきだと思うよ。グアルディオラは自分の好むプレースタイルを実践しているが、真逆のタイプからも多くのことを学べる。なぜか? 試合では攻撃、守備のどちらもこなさなければならないからだ。
たとえ望まないことであるとしても、自分たちのペナルティーエリア内に押し込められる状況だってある。そのようなときにはどのように耐えるべきか、守備的な監督のやり方がヒントになることもあるんだ。違うプレースタイルを実践する監督を見ることは、自分の采配をより豊かにする。
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