レアルとの獲得レースを制したバルサ
今月22日の24時、木曜日から金曜日へと日付が変わろうとする時間に、そのニュースは流れた。バレンシアのポルトガル人選手、アンドレ・ゴメスがFCバルセロナへ移籍!
このニュースは、今年の夏の移籍市場において、サプライズを持って迎えられることになった。なぜならアンドレ・ゴメスの名前は、レアル・マドリーの新シーズンの補強の目玉として長らく報道されてきたからだ。
アンドレ・ゴメスは、先日のユーロで優勝を果たしたポルトガルの攻撃を支えてきた選手の一人だ。クリスティアーノ・ロナウドという光輝く選手のもとでは、誰もが影になるとはいえ、そのロナウドをより輝かせ、それも22才―――今月の30日に23才になる―――という若さで、豊富な経験を積んでいる。
ポルトガルのエリートコース、ベンフィカのユースで育ち、18歳でベンフィカのトップチームでデビュー。2年前からはバレンシアでプレーし(1年目はローン)、既にスペインのスタイルにも馴染んでいる。更に、これからも伸びしろが望める選手とあれば、ビッグクラブの食指が動かないわけがない。ロナウドとのポルトガル攻撃ラインをレアルマドリードが夢見たのは、当然の結果と言えるだろう。
実際、FCバルセロナが提示した移籍金3500万ユーロ(推定:約41億円)に対し、レアル・マドリーは5000万ユーロ(推定:約58億円)を提示していた。それでもアンドレ・ゴメスが、ポルトガル代表の同僚、ロナウドと敵対することになるバルサを選んだのはなぜなのか。