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アジア 8年前

増田誓志が感じた恐怖心。融合と反発の4年間で見た韓国サッカーの良し悪し【Kリーグの日本人】

シリーズ:Kリーグの日本人 text by キム・ドンヒョン photo by キム・ドンヒョン

増田の復帰。名将・ユン監督のもと復活

 その変革とは15年の春にやってきた。14年8月まで鳥栖の指揮を執り、途中までリーグ1位という大進撃に導いたユン・ジョンファン氏が蔚山の新監督に就任したのだ。ユン監督率いる蔚山は、韓国代表の長身FWキム・シヌクがライバル全北現代に移籍しながらも、今季リーグ3位・FAカップベスト4進出(7月18日現在)という好成績を挙げている。増田もユン監督の指導に満足している。

「ユン・ジョンファン監督は自分が経験した今までの監督の中で最も選手との距離が近い。自分だけじゃなくてすべての選手にそうで、細かいことから気づいたことをすぐに伝えてくれる。

 プレーの小さい癖や悪い癖も指導してくれる。戦術も今のメンバーの能力を考えると合っているし、非常にいい。完全なパスサッカーではなくて割り切るところは割り切っていて、ちょうどいいと思う」

 ユン監督も増田を重宝している。増田は今季チームトップタイ(4人)の19試合に出場しており、欠場したのはたったの1試合。確固たるレギュラーの座をつかみ取っている。増田は「蔚山じゃなかったらここにいないと思う。日本人の考えを一番尊重してくれるクラブではないか」と語る。

 実際、蔚山には家長昭博(大宮アルディージャ)が活躍したことや日本のクラブと選手の移籍が活発に行われたクラブということもあってかなり“日本”へのイメージがいいクラブである。元柏レイソルや横浜・Fマリノスで活躍したユ・サンチョルもデビューや引退は蔚山である。

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