大宮アルディージャから「スマートスタジアム」をスタートへ【写真:Getty Images】
Jリーグは20日、都内で記者会見を開き、英動画配信大手パフォームグループと10年間で総額2100億円となる大型放映権契約の締結を発表した。
なお、今回の契約とあわせてNTTグループとの協業による「スマートスタジアム」事業も発表されている。
パフォームグループが提供する動画サービス「DAZN(ダ・ゾーン)」とともに、J1の全ホームスタジアムのICT(情報通信技術)化を進め、wi-fi環境整備・情報サービスを提供し、スタジアムにいながらスタッツやリプレイ動画を見ることができるようになる。
映像サービスや試合の解説情報の他、スタジアム周辺地域の商業・観光施設間での相互送客など地域振興の発展を支援する。
同サービスは2017年からJ1のスタジアムで随時ローンチするが、まずはNTTグループが出資する大宮アルディージャが他クラブに先駆けて実施することになりそうだ。
日本電信電話株式会社(NTT)の鵜浦博夫社長は、「私どもがスポンサーをしています大宮アルディージャのホームであるNAC5スタジアムにwi-fiを設置し、7月からいろんなサービスをトライアルしていきます。第2弾、第3弾という形でいろんなサービスの充実をさせていきます」と述べた。
現在のJクラブがホームとするスタジアムはクラブではなく行政が所有しているため、行政側にも働きかける必要がある。
これについて、Jリーグの村井満チェアマンは「熊本地震でもそうでしたが、スタジアムはに防災拠点としての機能がありました。そこでwi-fi環境があることは東日本大震災の時も非常に重要な要素となっていました。そういう意味では、技術を提供することで地域社会に還元したい」と説明し、行政とコミュニケーションを取っていくとしている。
Jリーグには年間でおよそ1000万人の観客がスタジアムに訪れることから、NTTが観客のビッグデータを活用し、地域振興に役立てる狙いがある。
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