過去にメッシ側から抗議された2誌。それでもこりずにエアインタビューを…
エアインタビューを最初に告発したのは、今年3月発売の『フットボール批評 issue10』だった。
これは昨年8月に出た『欧州サッカー批評 SPECIAL ISSUE 11』に掲載されたFCバルセロナのルイス・エンリケ監督のインタビュー記事は、実際に取材していないのではないかというものだった。
FCバルセロナの広報担当者からは、このインタビュー記事は〈クラブが関知しないもの〉という回答があり、さらに執筆した“ジャーナリスト”は存在しないことを明らかにした。
ぼくにとって不本意だったのは、『フットボール批評』(カンゼン)で書いたことで、『サッカー批評』のブランドを取り上げた形となった『双葉社』との“遺恨”に矮小化された面があったことだ。
当然のことながら、双葉社に対してぼくは含むところはない。『欧州サッカー批評』の記事はエアインタビューの1つの分かりやすい例として取りあげただけだった。
先日発売した『フットボール批評issue12』では、『ワールドサッカーダイジェスト』(日本スポーツ企画出版)、『ワールドサッカーキング』(フロムワン)のリオネル・メッシ、ジネディーヌ・ジダン、そしてハメス・ロドリゲスのエアインタビュー記事を指摘している。
両誌とも架空インタビューについてメッシ側から抗議された過去がある。にもかかわらず、メッシのエアインタビューを掲載するということは、彼らは悪質な確信犯、そして常習犯であるといえる――。
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