求められる抜本的な改革。強豪国と戦えるDFの育成を!
選手の育成には時間がかかる。早急な対応策としては、フィジカル的な優位性を持つ若手を抜擢し、代表合宿で守備組織構築により重点を置くことくらいしか手の打ちようがない。ただ、ロシア以降を見据えて、そういうGK・DF候補をピックアップし、長期的に成長させていく試みをスタートさせることも考えるべきではないか。
そのくらい抜本的な改革をしなければ、日本と強豪国との差は縮まらず、むしろ広がってしまう。6月のボスニア・ヘルツェゴビナ戦は、長身軍団だったものの1.5軍とも言える戦力の相手にアッサリ負けたのを見ても分かる通り、日本サッカー界はこれまでとは考え方を変えなければいけない時期に来ている。
今回のEUROで見えた傾向、そして予想外の国々の躍進は、決して偶然ではない。世界最高峰の戦いから日本は何を学ぶのか。守備という視点では、未だ歴然たる差がある事実から目を背けてはいけない。
(取材・文:元川悦子【フランス】)
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