元イタリア代表のマルコ・マテラッツィ氏【写真:Getty Images】
日本代表DF長友佑都が所属するインテルでチームメートだった元イタリア代表のマルコ・マテラッツィ氏が、ワールドカップ(W杯)決勝で起きた“頭突き事件”の真相を明かした。9日にフランス紙『レキップ』が伝えている。
現地時間2006年7月9日にドイツでW杯決勝が行われ、イタリア代表はPK戦の末にフランス代表を下して優勝した。その試合中にマテラッツィ氏が現在レアル・マドリーで指揮官を務めるジネディーヌ・ジダン氏に向けて何かを言い、それがきっかけで同氏から頭突きを受ける事件が起きている。
あの事件から10年後にマテラッツィ氏は「以前からどのような挑発をしてジダンにあのような行為をさせたのかと誰もが尋ねていたから、あの時に起こったことについて書いた本を出版することにした」と当時の事件について触れた。
「愚かな発言だったことは認めるけど、彼は過剰に反応したね。新聞には彼の母親に向けた言葉だとか言われているけれど、実は彼の姉について言ったことなんだ。若い頃に母親を失ったオレには彼の母親の悪口なんて決して言えない」と真相を明かしている。
そして「イタリアでは時々ファンから『あの時はよくやった』なんて言われるけれど、頭突きを受けたのはオレだからそんな発言に驚かされるよ。これはあの事件が誤解されて伝えられていることの証だね。だけどオレは後悔したことなんてないから別に構わない」と心境を述べた。
その発言は「お前の姉貴より娼婦の方がましだ」という発言だったことがあの事件後にイタリア国内のテレビ番組で明かされている。
当時大きなインパクトを残したこの頭突き事件。これからもこの事件は語られそうだ。
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