フランスも即席ミュラーにきっちりと対応
ディフェンスは安定した。CBには出場停止のフンメルスの代わりにヘーヴェデスが入ったが、コンビネーションからのグリーズマンのエリア内の侵入に守備陣はしっかりと対処する。43分、カウンターに抜け出したジルーに対して、ヘーヴェデスが快心のタックルを見舞う。
そしてボール支配率は64%を記録し、上々の出来で前半を折り返そうとした矢先のことだった。フランス代表のCK。エブラへのボールを、シュバインシュタイガーが手で防いでしまう。PKはグリーズマンがしっかり決める。0-1。
前半を通して、ミュラーはゴメスの代役を器用にこなし続けた。しかしCBコシェルニー、ボランチのポグバやマテュイディといったフランス代表の守備陣も、受け渡しをしっかりとしながら、ミュラーにきっちりと対処した。それは後半になっても変わらず、1点のリードを奪ってからは、少し心理面での余裕もあっただろう。
もちろんゴメスがいれば、得点が生まれていたという保証はどこにもない。それでも即席のミュラーと、時に2トップ気味になるドラクスラーの動きは予測しやすいものだったと言えそうだ。
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