「4バックでは危険」。ドイツが3バックを採用した理由
“初勝利”を遂げることは簡単ではない。2016年7月2日のEURO準々決勝で、ドイツ代表はイタリア代表と戦う。
イタリア代表を相手に、代表監督ヨハヒム・レーブは、3バックを選択する。フンメルス、ボアテング、ヘーヴェデスの3CBに、ヘクトルとキミッヒの左右ウイングバックである。ゲッツェの起用はなかったが、イタリア代表を4-1と圧倒した3月のテストマッチと同様の3バックを踏襲した。
コンテの3バックと相まって、前半はジリジリとつば迫り合いが続く。イタリア戦に向けた最後の会見でレーブは「あまりに多くのミスを犯してはならないし、チャンスを許してはならない」と述べている。
5-3-2と3-3-4を行き来するイタリア代表に対して、数的優位を保とうとしながら、ドイツ代表は、手堅くゲームを進めた。それは自分たちのスタイルを貫いて相手を圧倒しようとするものではなく、どちらかと言えば、ミスによる自滅を防ごうとするものだった。
3月の親善試合とは別にレーブは、「この1週間に集中してイタリア代表を研究した」と語っている。あくまで今大会のイタリア代表を分析した上で、3バックを採用したようだ。
「イタリアはスロバキアとは違った側面を持っている。チームをほんの少し変更することは本当に必要だったんだ。彼らは2枚のFWと高い位置を取る2枚のウイングバックで攻撃してくる。(4バックで)4対4の状況で対処するには、あまりに危険だ」