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EURO2016 8年前

イタリアが狙うドイツの誤算。あの完敗から4ヶ月―。進化した組織力とコンテを悩ます不安要素

イタリア代表は現地時間2日、EURO準々決勝でドイツ代表と対戦する。国際大会ではドイツに無敗のイタリアだが、3月の親善試合では完敗を喫している。しかし、イタリアは今大会で守備だけのチームではないことを見せつけている。イタリアはドイツの誤算を突いていきたいところだが、アントニオ・コンテ監督にはこの一戦に向けて悩みの種を抱えている。(文:神尾光臣)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

イタリア、3月の親善試合でドイツに完敗

コンテ
ドイツを警戒するイタリア代表のアントニオ・コンテ監督【写真:Getty Images】

「別にイタリアのことをトラウマには感じていない。第一、僕自身は一度しか対戦していないのだし。彼らは非常にコンパクトだし、時に5バック気味に守る3バックでくることも知ってる。フォーメーション自体は、僕らが親善試合で戦った頃とそれほど変わらないだろう」

 30日、ドイツ代表のトニ・クロースは、3月に行われた親善試合を引き合いに出しイタリアをけん制した。その試合、ドイツは苦手のイタリアに4-1で完勝する。確かにイタリアにとっては技術的にはもちろんのこと、戦術的にも大いにやり込められた試合でもあった。

 肝心のウイングバックの上がりはサイドバックで蓋をされ、そこにサイドハーフが絡んで数的優位を作られる。構成力の向上を狙い中盤にチアゴ・モッタとリッカルド・モントリーボを起用したところ、パスを繋げないばかりか、走り負けて次々とボールを拾われた。

 そして前線の4人は、長年培われた連係で互いの位置を常に把握し、流動的にポジションを入れ替えつつ相手のDFラインの隙間に走ってパスを引き出す。イタリアの最終ラインはこれをどう捕まえて良いのかわからず、4失点を喫した。

「現在のところ間違いなく世界一で、スペイン戦よりももっと大変な試合になる。各選手のオフ・ザ・ボールの動きが素晴らしく、単なる寄せ集めの代表チームというよりも完成度はクラブチームに近い」と、イタリアのアントニオ・コンテ監督はドイツを褒めていた。

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