W杯、EUROでドイツは一度もイタリアに勝ったことがない
ペップ・バイエルンを彷彿とさせるスタイルで3-0と快勝したスロバキア戦で、わずかな綻びを見せたのが、キミッヒの裏のスペースだった。セットプレーの場面や1対1の局面など、キミッヒは守備面で不得手なところがある。
このスペースを、守から攻への素早い切り替えからジャッケリーニなどに突かれることは、容易に想像できる。昨季のチャンピオンズリーグ準決勝で、バイエルンはアトレティコのカウンターに沈んだ。
これらのことを考えると、3月の親善試合から対戦相手のメンバーは大幅に変わったが、レーブが2日のイタリア戦で3バックを選択する可能性はあるだろう。
ドイツ代表は、過去8回、W杯とEUROでイタリア代表と戦っているが、未だかつて一度も勝利したことがない。
ドイツ代表は、アズーリから“初勝利”を奪えるか。
ゲームの行方についてフンメルスは「最初のミス、最初のゴールが全てを決める」と言う。
ほんの些細な過ちが、「巨人同士の闘い」に、決着をつけることになるのかもしれない。
(文:本田千尋)
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