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EURO2016 8年前

イタリア代表、天敵スペインは勝機はあるか? 鍵を握る“狡猾さ”。対照的なスタイルがぶつかる濃密な一戦に

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

スペクタクルではなくとも…濃密な試合となることは間違いなし

モラタ
ユベントスでのチームメイトと対戦するアルバロ・モラタ【写真:Getty Images】

 ポゼッション対ショートカウンターとアプローチは対照的だが、戦術的な駆け引きの目立つ試合になるだろう。そして、拮抗した試合では偶発的なエピソードをいかにチャンスに結びつけて、狡猾に先制点が奪えるかどうかも重要だ。

「先取点がとても重要。もし僕たちがこれを奪えなければ、イタリアの守備陣を崩して点を取るのはとても難しい作業となる」と、ユーベ組3バックの守備の堅さを肌身で知るモラタは語った。

 ただそれは、イタリアにとっても同じこと。先制点を奪われた場合は前に出ざるをえなくなる。その時には当然DFラインも上がることを意味し、後方でのコンパクトな守備を保つのは難しくなるのだ。

 セットプレーを含め、ワンチャンスを活かすことのできるタレント性はスペインが勝ると見る。彼らに動かれる前に、イタリアはチームの力で先に点を奪うことができるか。

 持ち味の違う者同士の対決は、駆け引きが勝り、スペクタクルなものとはならないかもしれない。しかし、密度の濃い戦いとなることは間違いないだろう。

(文:神尾光臣)

【了】

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