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EURO2016 8年前

イタリア代表、天敵スペインは勝機はあるか? 鍵を握る“狡猾さ”。対照的なスタイルがぶつかる濃密な一戦に

イタリア代表は現地時間27日、EURO決勝トーナメント1回戦でスペイン代表と対戦する。前回大会の決勝ではスペインに大敗しているイタリアは22年間未勝利という記録が続いているが、グループステージで守備の隙を見せていたスペインを狡猾に突くことができれば、イタリアにも勝機はあるかもしれない。戦術的な駆け引きが多くスペクタクルな展開にはならないかもしれないが、対照的なスタイルがぶつかる濃密な一戦になることは間違いなさそうだ。
(文:神尾光臣)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

イタリアはまたもスペインと。22年未勝利も接戦に?

イタリア
グループ首位で再びスペインと対戦することになったイタリア代表【写真:Getty Images】

「Mamma, la Spagna!!(なんてこった、スペインだよ!)」

 スペインがクロアチアに敗れ、グループD組の2位が決まった翌日の22日、伊スポーツ紙の『ガゼッタ・デッロ・スポルト』はそんな一面の見出しを掲げていた。少なくともイタリア側にとって、決勝トーナメント第1回戦で当たりたくない相手だったということは分かる。

 4年前のEURO2012決勝で0-4と大敗。さらに2008大会でも準々決勝でPK戦の末に敗れており、スペインはイタリアにとっての“壁”となっている。事実スペインはイタリアに対し、1994年W杯アメリカ大会の対決以来負けていない。

 もっとも、親善試合も含めてドローで決着を見ることが多いのもこのカードだ。ボールを支配して攻めるスペインに対し、イタリアは引いてゴール前のスペースを消しカウンターに徹する。相反するスタイルのぶつかり合いは、一進一退の内容になることが多いのだ。

 両代表は3月にも親善試合で対決しているが、その時も結果は1-1のドロー。そして今回も、試合展開は拮抗したものになると考えらえる。

 グループリーグでスペインは、勝利したとはいえ守備を固めたチェコに苦しんだ。引いてゴール前を固める相手に対しスペースが見つからず、自慢のポゼッションもシュート前に余計なタッチを増やすだけの結果に終わっていた。

 本来ポストプレーよりは裏抜けで良さの出るアルバロ・モラタは前線で孤立気味になり、ノリートもサイドで分断。ゴールを挙げるのは試合終了直前、しかもプレースキックからの流れで空中戦という形となった。

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