ハンガリーの市場価値は23選手で約30億円
技術の発展により多くのデータが蓄積されることで、パフォーマンスが数値化され、チームのスタイルや選手の市場価値が数値化される近年のサッカー界。それらの情報を駆使することでキックオフの笛が鳴る以前の段階から様々な場所で予想が立てられる。
そして、それら数値によって付けられた力関係が大きく外れることは少ない。市場価値の高い選手は長期的に見れば、やはりその価値に見合った成績を残す。市場価値の高い選手を多く揃えたチームは、やはりタイトル争いに絡んでくる。
その一方で、今季のプレミアリーグをレスターが制したように、結果の全てはピッチ上で決まることも事実。選手たちの市場価値が低くても、チームとして優れたものを持っていれば勝利をつかむ可能性もゼロではない。
フランスで開催されているEURO2016、グループFに同居したチームをまずはFIFAランクから見ていくと、ポルトガル8位、オーストリア10位、ハンガリー20位、アイスランド34位という状況となっている。
さらに、今大会のメンバーとして招集された各国23選手の市場価値を『Transfer Markt』で見てみると、ポルトガル3億5350万ユーロ(約416億6500万円)、オーストリア1億3295万ユーロ(約164億1260万円)、アイスランド4475万ユーロ(約52億7400万円)、ハンガリー2530万ユーロ(約29億8200万円)となっている。
つまり、大会前に予想を立てるとするならば、ポルトガルが大本命、オーストリアが2番手、大きく差が開いてアイスランドとハンガリーにとっては厳しい戦いの連続になる、といったところだろう。
特に、ポルトガルのエース、クリスティアーノ・ロナウドの市場価値は1億1000万ユーロ(約130億円)。オーストリアは全選手でわずかに上回るが、アイスランドとハンガリーに至っては足しても達していない。
たった1人の選手の方が、1つのチームを作るよりもお金がかかる。そして、クリスティアーノ・ロナウドという選手は、確かにその価値がある。