不正から目を背ける韓国サッカー界。これでいいのか?
この事件がどんな結末を迎えるのであれ、ファンにとってこれ以上ない無礼として残るだろう。チーム、そしてリーグ全体に対しての喪失感、そして失った信頼感はファンおよびサッカー界全体において傷となるはずだ。取り戻すには多くの時間が必要となってくる。
かつて韓国プロバスケットボールでも賭博を含む、選手およびクラブ関係者の不正行為が発覚し、マスコミやファンから叩かれた過去がある。
もちろん1年ほど経った今では収まったようにも見えるものの、今でもポータルウェブサイトのバスケットボール関連ニュースのコメント欄に「不正なリーグ」と揶揄われることが多々ある。
実際、筆者がオフィスで働いていると、この行為に関して不満を露わにする電話を今でも一日に数回は受けている。これだけ見ても不正行為がファンに与える悪影響がよくわかる(編注:筆者はサッカー取材を続ける傍ら、韓国プロバスケット連盟の広報・国際業務も担当している)。
事件から数週経った今、マスコミで全北の話は大分静まったように見える。全北は相変わらず“常勝軍団”としての力を遺憾なく発揮している。しかしながら、「すべてのチームがこの問題にかかわっているため、調査が進めないのもある」と懸念するサッカー関係者やジャーナリストがいるもの事実。
だからこそこの問題は見て見ぬふりしてはならない。韓国サッカー界に致命的な傷跡を残さないためにもしっかりと原因究明を進めるべきだ。
(文:キム・ドンヒョン【城南】)
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