誰も予想しなかった最短距離でのGS突破
EURO2016の開催前、誰がアッズーリ(イタリア代表)が死の組を2試合で突破すると予想しただろうか。それほどまでにイタリアの戦前予想はネガティブなものに限られていた。
クラウディオ・マルキージオ、マルコ・ヴェッラッティ、リッカルド・モントリーボといった数多くの負傷者を抱え、アンドレア・ピルロ、アントニオ・ディ・ナターレといった前大会を戦った功労者たちは年齢的な問題によって招集メンバーには入らなかった。2012年大会の主役だったマリオ・バロテッリは伸び悩み、前線は歴史的に見てもタレント不在と叫ばれていた。
それでも蓋を開けてみればグループEの大本命ベルギー相手に2-0と快勝。そして、苦しみながらもスウェーデン相手に1-0と競り勝ち“最短距離”で死のグループ突破を決めている。ある意味でイタリア代表はここまでEUROで最も驚きを与えているチームといっても過言ではないプレーをみせているのだ。
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