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仏警察、リールで英露サポーター36人逮捕。暴動の拡大止まらず

text by 編集部 photo by Getty Images

イングランド
マルセイユで警察に連行されるイングランドサポーター【写真:Getty Images】

 イングランドとロシアのサポーターは何をしにフランスへやってきたのだろうか。

 現地警察当局は16日、フランス北部のリールでイングランド人とロシア人のサポーターを含む36人を逮捕したと明らかにした。一方で英『テレグラフ』紙など複数メディアは36人以上が逮捕されている可能性と、6人が病院送りになったことを報じている。

 11日に南部マルセイユで衝突を起こしていた両国のサポーターは、EUROのグループステージ第2戦に向けて北へ移動していた。ロシアは15日にリールで、イングランドは16日にリール近郊のランスで試合があるため、さらなる暴動が懸念されていた中での出来事だった。

 リールの街中で暴れた両国のサポーターは警官隊に向けてビール瓶などを投げ、警察側も催涙ガスなどで応戦。これを鎮圧した。

 ロシアにはUEFAから「執行猶予付きの失格処分」が言い渡されている。スタジアム内で再度不適切な行動を起こした場合、代表チームをEUROから追放するという厳しいものだった。今回の一件はスタジアム外だったものの、15日に行われたスロバキア戦ではスタジアム内においてロシアのサポーターが発煙筒を焚いたことが確認されている。

 一方のイングランドにもUEFAから警告が発せられ、主将のウェイン・ルーニーとロイ・ホジソン監督がファンに落ち着くようメッセージを送るなどの措置をとっていた。それでもフランスに乗り込んだフーリガンのごとき男たちの勢いは収まらない。

 正式に逮捕者が出たことでUEFAはどんな反応を示すだろうか。大会の開催を危険にさらす一連の暴力行為を黙って見過ごすわけにはいかないはずだ。今後の動向に注目が集まる。

【了】

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