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岡崎慎司がもたらした知られざる経済効果。中学時代を過ごした街クラブに1300万円を生む『連帯貢献金』とは

text by 今関飛駒 photo by Getty Images

『連帯貢献金』とは何か?

岡崎の連帯貢献金
岡崎の移籍によって発生した連帯貢献金(FIFA規約をもとに推定の移籍金から算出)

 FIFAの規約には、次のように記されている。

「プロ選手が契約年数が残っている期間に移籍する場合、所属元クラブに支払われる移籍金(※育成補償金を除く)の5%を『連帯貢献金』として選手の育成に関わったクラブに分配しなければならない。連帯貢献金は、12歳から23歳の誕生日を迎えるシーズンまで登録されていた年数によって決まる」

(※)育成補償金=23歳以下の選手が移籍する場合、プロ契約前のクラブに支払われる育成金。トレーニングコンペンセーションともいう。

 連帯貢献金を得る権利があるのは、選手が12歳から23歳まで所属していたクラブで、在籍していた年齢や期間によって割合が異なってくる。

 岡崎の場合、3チームが得られる連帯貢献金は上記の図の通りとなる。例えば、12歳~15歳までに所属したチームは、移籍金の0.25%×在籍年数分の連帯貢献金が発生し、16歳以上であれば比率が0.5%に上がる。宝塚ジュニアFCの場合、移籍金13億2000万円×0.25%×4年=1320万円となる。

 なお、移籍元のクラブは30日以内に育成クラブに連帯貢献金を支払わなければならず、18ヶ月が経過しても支払いが確認されない場合は選手が所属する協会に支払い、育成部門の発展に使用しなければならない。

 つまり、岡崎の場合は2017年12月までに育成に関わった3チームに連帯貢献金が支払われなかった場合、日本サッカー協会(JFA)がこれを受け取ることになる。

 しかし、これを見れば岡崎がレスターに移籍したことでこの3チームがどれほどの恩恵を受けられるのかがわかる。

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