ペケルマンの代表監督就任で復活したコロンビア
しかし90年代末から、スカウティングと育成に国を挙げて取り組んだことが功を奏し、優秀な選手が次々に生まれてくることになった。またアルゼンチンにおいて育成年代の指導において実績のあったペケルマンが2012年からA代表の監督に就任してから、コロンビアは復活する。
90年代の大スター、バルデラマは「ペケルマン監督はサッカーを熟知した人だ。彼は長年忘れられていたコロンビアサッカーのアイデンティティを取り戻したのだ」と功績を讃えている。コロンビアはFIFAランキングでも4位まで順位を上げることになった。
ペケルマン監督就任と同時にU-20代表を任されてきたのが、カルロス・レストレポ監督だった。2013年南米ユース(U-20)大会で優勝、そして2015年大会はアルゼンチンが優勝し、オリンピック出場権を得たが、コロンビアは準優勝し、大陸間プレーオフに出場。北中米カリブ海予選3位アメリカに勝利し、見事オリンピック出場を決めた。
今回、オリンピックへ出場するU-23チームの中心を担うのは、ちょうど彼が指揮してきた93年、94年生まれの選手たちであるため、選手たちのことは熟知している。
昨年行われたU-20ワールドカップではベスト16で終わっているが、その時に彼はこのように話している。
「この世代の選手たちはテクニック的にもとてもすばらしい。この世代から将来、偉大な選手が生まれてくるのは間違いないだろう。これはまだ彼らにとって単に最初の一歩に過ぎないのだ」
オリンピックに向けてカルロス・レストレポ監督は、どのように23名を決めていくのだろうか。
おもしろいのは、6月にコパ・アメリカを戦うA代表と同調させながら準備を進めていることだ。まずはコパのためにペケルマン監督が40名をリストアップした。この中にはオリンピックを戦うベースとなる選手が含まれていた。