スタンドで衝突するイングランドとロシアのサポーター【写真:Getty Images】
欧州サッカー連盟(UEFA)は12日、ロシアとイングランドに対し失格の可能性を示唆する警告を送ったと発表した。
両国は11日にマルセイユで対戦したが、試合前からサポーターが暴動を起こして問題になっていた。英『スカイ・スポーツ』などの報道によれば、武装した地元警察が催涙ガスや放水銃を用いて暴徒を鎮圧したという。前日の10日にも2度にわたってファン同士の衝突が起きていた。
ツイッターなどのSNSにはロシアとイングランドのサポーターが暴徒と化した場面の動画が数多くアップされ、その悲惨さが世界中に発信されていた。試合前だけで複数の重軽傷者が出ている。
また、1-1の引き分けに終わった試合後にも両国のサポーターが今度はスタジアム内で衝突した。ロシア人サポーターに袋叩きにされるイングランド人や、多くのサポーターがスタンドで逃げ惑う様子は写真や映像に収められ世界中に広まっている。
これらの度重なる暴力の応酬に、UEFAが動いた。「イングランドとロシアのサポーターによる行動は受け入れられるものではなく、サッカーにふさわしくない。執行委員会は両国のサッカー協会に対し、次の暴動が起きた場合両チームとも失格とするなど、追加の処分もいとわないと警告した」とサポーターが衝突を繰り返す2ヶ国に対し、大会からの追放も辞さない最後通告を突きつけた。
ロシアとイングランド以外にも、ポーランドや北アイルランドなどのサポーターによる暴力行為が確認されている。フランス開催のEURO2016はピッチ外のゴタゴタにも注目が集まりそうだ。
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