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【現地レポート】捲土重来を期す元清水・ゴトビ氏。タイ・ブリーラム新監督として描くビジョン

text by 長沢正博 photo by Masahiro Nagasawa

歯車がかみ合わなかった今季のブリーラム

ブリーラムユナイテッド
昨年は国内でタイトルというタイトルを総なめしたブリーラムだったが…【写真:長沢正博】

 昨年は国内でタイトルというタイトルを総なめしたブリーラムだったが、今季は苦しんでいる。

 開幕前は好調だった。2月、トヨタプレミアカップで来タイしたアルビレックス新潟に2対1で逆転勝ちすると、複数のタイ代表選手を補強したライバルのムアントンユナイテッドとのコーロイヤルカップも3対1と快勝。順調な仕上がりを見せていた。

 だが、ホームで迎えたAFCチャンピオンズリーグの初戦、FCソウル戦から調子は暗転する。前半のうちに昨季リーグ得点王、MVPのブラジル人FWジオゴ・ルイス・サントが負傷交代すると、攻撃の核を失ったチームはリズムを崩し、次々と失点を重ねて0対6の大敗を喫した。その後、ジオゴはブラジルに帰国して手術を受け、前半戦を棒に振ることになる。

 DF陣にけが人が出たこともあり、AFCチャンピオンズリーグではその後も黒星を重ね、ようやく最終節の山東魯能戦を0対0で引き分け、今季同大会での初勝ち点を記録した。結局、1分け5敗、得点1失点16という過去最低の成績で大会を終えた。

 国内のリーグ戦でも4月、ムアントンとのホームでの大一番を0対3で落とし、一昨年から続いていたリーグ戦での無敗記録が44で途切れると、5月にはアーミーユナイテッドにもホームで敗れるなど、従来のホームでの抜群の強さが影を潜めている。

 さらに、チームの中心選手の一人だったタイ代表の主将ティーラトン・ブンマタンがムアントンに移籍することも発表され、タイのサッカーファンを驚かせた。

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