コラシナツの特徴は把握している
日本代表候補の内田篤人も所属するシャルケでプレーするコラシナツはドイツのカールスルーエで生まれ育ち、U-21までドイツ代表のユニフォームを着ていたが、2013年11月のアルゼンチン戦でボスニア・ヘルツェゴビナのA代表デビュー。そこから瞬く間に左サイドのポジションを獲得した。
ボスニア・ヘルツェゴビナとして念願の初出場を果たしたブラジルW杯では再戦となったアルゼンチン戦で開始3分にオウンゴールしてしまうなど、苦い経験もしながら成長を続けたレフティはプレーオフで惜しくも敗退したEUROの予選でも活躍。22歳にしてチームの攻守に大きな影響力を与える選手となっている。
デンマーク戦では終盤に左サイドの豪快な攻め上がりから正確なクロスでジュリッチの同点ゴールをアシストした。オーバーラップでサイドチェンジのパスを受けると、トラップ際にチャージしてきた相手の右サイドバック(ダルスゴー)を強靭なボディバランスで突破し、内に鋭く入り込んで速いグラウンダーのクロスを供給したのだ。
その他にも左サイドから多くのチャンスを作ったコラシナツに関して、ハンブルガーSVに所属する酒井高徳は「コラシナツは良く知っていますけど前に行くのが好きな選手」と語る。
昨シーズンはシャルケとの2試合目の後半数分しか戦っていないが、シュトゥットガルトに在籍していた当時から対戦しており、特徴も把握している。酒井高徳が言うには体が強い分、良くも悪くも「体で何とかしようというところがある」というのだ。
「ポジショニングで少しあやふやなところとかあると思うので、うまくボールを持ちながら崩せば、けっこう空いてくるのかなと思うし、逆に前にはすごく強い選手なので、力で行かれるとどうしても勝てない」
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