フットボールチャンネル

日本代表 9年前

岡崎がハリルJ連携の軸に。“どのタイプにも属さない”FWが入れる攻撃のスイッチ

text by 元川悦子 photo by Getty Images

“どのタイプにも属さない”FW。相手をかく乱させる動き

「明日は前線だけで体張ってやるんじゃなくて、たまにトップ下の選手やサイドの選手とチェンジしたり、試合中の流れの中で自分が最初に動くことによって相手をかく乱できると思います。

 自分はこれまでいろんな役割をやってきた。マインツでは1トップ、シュツットガルトではサイドもやった。今は形上ではトップ下をやっている。それを全部やった結果、自分は『どのタイプにも属さない』と思う。

 1トップらしい1トップでもないし、セカンドトップらしいセカンドトップでもない。どのスタイルにもなじめるし、相手にもつかみづらい選手になれる」と岡崎は6日の練習後に話していたが、その発言も浅野という新星を意識してのことかもしれない。

 岡崎の方から浅野を裏に飛び出させたり、ポジションチェンジをしながら中央のスペースに侵入させたりすれば、彼のスピードも活きて得点機も増えるし、自分自身のマークも手薄になる。彼ら2人が連動すれば、トップ下の清武もパスを出しやすくなる。場合によっては本田・香川を上回る破壊力を示してくれる可能性もある。そんな期待を抱かせてくれるのだ。

 試合展開によっては、ボスニア戦途中からフォーメーションが4-2-3-1(4-3-3)から4-4-2に変わって、岡崎と金崎の2トップにシフトすることも考えられる。このコンビはすでに3月の2018年ロシアW杯アジア2次予選・アフガニスタン戦(埼玉)でトライしているが、相手が弱かったこともあって真の評価は持ち越しとなった。

 とはいえ、この試合でも金崎は滝川第二高校の先輩のお株を奪うようなアグッシブさとガツガツ感を前面に押し出し、「夢生が貪欲すぎるから」と岡崎が苦笑いしていた。そういうメンタリティの得点源がいるのは、本田・香川不在のチームにとって力強い要素だろう。

1 2 3

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!