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日本代表 8年前

清武弘嗣が輝いた理由。香川との“ダブルトップ下”を可能にした心境の進化とリーダーシップ

キリンカップ・ブルガリア戦は、香川真司と清武弘嗣の共存が1つのテーマだった。結果は大量7得点。チームに連動性を生み出したのは紛れも無く清武だ。かつては控えめな性格に見えた清武がチームを牽引できた理由には、心身の成長がある。(取材・文:元川悦子【豊田】)

text by 元川悦子

イメージ通りだった清武と香川

清武弘嗣
躍動した清武弘嗣【写真:Getty Images】

 2015年3月のヴァイッド・ハリルホジッチ監督就任後、初の欧州勢との対戦となった3日のキリンカップ初戦・ブルガリア戦(豊田)。攻撃の大黒柱である本田圭佑(ミラン)が負傷で離脱する中、香川真司(ドルトムント)と清武弘嗣(ハノーファー)の「ダブル司令塔」がいかに攻撃のタクトを振るうかが注目ポイントだった。

 「基本、同じイメージを持っている選手が真司君ですし、ボールが出るところ、出すところは分かってはいるので、一緒に出られる試合は貴重だし、楽しみ。そういう中で結果もほしい」と清武自身、共演を心待ちにしていた。

 ふたを開けてみると、この日前半の2人のコンビネーションは光り輝いていた。彼らは近い距離感をキープし、小気味いいリズムでダイレクトパスをつなぎながら、相手ゴールへと迫っていく。

 清武が左でタメを作れる分、香川は最前線の岡崎慎司(レスター)寄りの高いポジションを取ってゴールに専念できる。彼が早い段階で2点を奪えたのも、清武という最高のサポート役が身近にいたことが大きい。香川自身も宇佐美貴史(G大阪)が左にいる時より、点取り屋としての動きやすさを感じたのは間違いないだろう。

 「お互いトップ下の選手なので、真司君とはタイプが似ていますし、同じ意識でやれています。今日試合に入る前から『絶対前半で取るぞ』っていう感じで2人で話していた。真司君も2点取ったけど、今日のゴールは全部流れがよかったなと思います」と清武も手ごたえを口にした。

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