引退後、路頭に迷う。無職で大学受験も失敗
――WEBサイト「TAMAJUN Journal Football×Career」を立ち上げるに至った経緯を教えて頂けますか?
「25歳で引退して、路頭に迷いました。何をしたらいいのか本当に分からない中、逃げるようにしてカナダのバンクーバーに住んで。現役中にずっと付き合っていた彼女との大失恋もして、もう本当に日本に住めないと。
その後、運良く、スペインでのプレー経験があったからだと思うんですけど、解説という道が見えたと同時に、なぜか一番路頭に迷っている僕が、セカンドキャリアについてのインタビュー・コーナーを持つことになったんですよ。サッカー専門誌で」
――最後のシーズンはザスパ草津でのプレーでした。クラブ側から戦力外通告を受けたのでしょうか?
「いえ、何か言われる前から、今シーズン限りだと自分で決めていたんです。試合にはほとんど出場していませんでしたし、怪我もしていました。サッカー選手を辞めた後は、1人暮らしをしていて、職もなく。その時、どこかに就職できるとかできないとか、何ができて何ができないのかも全く分からない」
――言って見れば、世の中に丸腰で放り込まれたわけですね。
「完全に丸腰で放り込まれた感じですね。その時、周囲から色々な話があったんですよ。大学に行かないか、とか。で、大学受験に落ちたり(笑)。当時は、どこかに就職できるとも思っていなかったから、そういう選択肢は鼻からなかった。辞めた時って、色々な人が寄ってくるんですよ。端から見たらボロボロで何もない僕に、色々な人の良い声、悪い声が聞こえてきて……」