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引退後、サッカー選手が路頭に迷わないために。“経験者”玉乃淳が説く、決断できることの重要性【インタビュー】

現在はサッカー解説者などで活躍する玉乃淳。アトレティコ・マドリーへ加入し、将来を嘱望されながらも若くして引退した玉乃はセカンドキャリアの重要性を強く説く。路頭に迷う経験をした彼だからこそ思うこととは?(取材・文:本田千尋)

text by 本田千尋 photo by Jun Tamano

引退後、路頭に迷う。無職で大学受験も失敗

玉乃淳
アトレティコ・マドリー時代の玉乃淳氏【写真提供:玉乃淳】

――WEBサイト「TAMAJUN Journal Football×Career」を立ち上げるに至った経緯を教えて頂けますか?

「25歳で引退して、路頭に迷いました。何をしたらいいのか本当に分からない中、逃げるようにしてカナダのバンクーバーに住んで。現役中にずっと付き合っていた彼女との大失恋もして、もう本当に日本に住めないと。

 その後、運良く、スペインでのプレー経験があったからだと思うんですけど、解説という道が見えたと同時に、なぜか一番路頭に迷っている僕が、セカンドキャリアについてのインタビュー・コーナーを持つことになったんですよ。サッカー専門誌で」

――最後のシーズンはザスパ草津でのプレーでした。クラブ側から戦力外通告を受けたのでしょうか?

「いえ、何か言われる前から、今シーズン限りだと自分で決めていたんです。試合にはほとんど出場していませんでしたし、怪我もしていました。サッカー選手を辞めた後は、1人暮らしをしていて、職もなく。その時、どこかに就職できるとかできないとか、何ができて何ができないのかも全く分からない」

――言って見れば、世の中に丸腰で放り込まれたわけですね。

「完全に丸腰で放り込まれた感じですね。その時、周囲から色々な話があったんですよ。大学に行かないか、とか。で、大学受験に落ちたり(笑)。当時は、どこかに就職できるとも思っていなかったから、そういう選択肢は鼻からなかった。辞めた時って、色々な人が寄ってくるんですよ。端から見たらボロボロで何もない僕に、色々な人の良い声、悪い声が聞こえてきて……」

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