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アトレティコ、CL決勝で宿敵に苦杯も…世界に示したポゼッションの価値観崩す新たなサッカー【15/16シーズン査定】

シリーズ:15/16シーズン査定 text by 海老沢純一 photo by Getty Images

診断

アトレティコ2016フォーメーション
アトレティコの今季の主なフォーメーション

補強診断結果 B

 ジャクソン・マルティネスが戦力としては大失敗に終わったため、本来であれば大きなマイナスとなるところだったが、ビジネスではクラブに利益をもたらした。

 その他の選手に関しては、それぞれが期待されていた役割を十分に果たしたといえる。さらに若手選手たちがさらなる成長を遂げれば、長期的に見てより高い評価となるだろう。

総合力診断 A

 本来であれば、Aという評価はタイトルを獲得したクラブに与えるべきだろう。国内リーグを逃し、CLでは一昨年に続いて積年のライバルに敗れ準優勝に終わったチームにAという評価は相応しくないのかもしれない。

 しかし、支配率は低くても洗練されたプレッシングによって相手を追い込んでいくスタイルはサッカーの新たな形として世界に認識された。プレミアリーグを制したレスターとともに、すでに忘れ去られたシステムとなりつつあった4-4-2に再び目を向けさせ、数字上の支配率とは無関係に攻撃を成立させる様はタイトル獲得にも匹敵する衝撃を与えるものだった。

(文:海老沢純一)

【了】

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