CL決勝敗戦は忘れられる苦杯に…
そのシーズンに最後に迎えた宿敵とのCLファイナル。ジネディーヌ・ジダンが率いるレアル・マドリーとのリーガでの対戦では、サンティアゴ・ベルナベウで1-0と勝利を挙げていたことや、相手がチーム発足から半年足らずという状況から、わずかながらアトレティコが優位と予想していた人も少なくはなかった。
実際、ピッチ上でのパフォーマンスではアトレティコに軍配の上がる展開となったが、シメオネ監督のスタイルを知るレアル・マドリーは、プライドを捨ててポゼッションを放棄。天文学的な市場価値を持つ選手たちが泥にまみれてアトレティコを潰しにかかった。
そして、現在欧州最強の守備陣が前半に“事故”ともいえるような形で喫した失点を同点にはしたものの、ひっくり返すことはできず、延長戦を経てPK戦の末に敗戦。一昨シーズンに続き、宿敵に敗れたという現実は地元サポーターにとって忘れられない苦しみとなるだろう。
さらに、リーガにおいても終盤まで優勝争いを繰り広げながら、シメオネ監督の妨害行為によるベンチ入り禁止処分の影響もあってか、第37節で最下位のレバンテを相手に1-2で敗戦を喫し、2位から3位に転落。
最終節ではセルタに2-0で勝利したものの、第35節での指揮官の行為は重要な終盤で失速の原因となる愚行だった。