診断
補強診断評価 D
資金難と言われるミランだが、補強金額の約8000万ユーロという数字は大変な数字である。しかし、主力に定着したのはバッカとロマニョーリくらい。そのバッカにしても、彼一人の責任ではないとはいえシーズンの最後に尻すぼみし、ベルトラッチに至ってはスタメンすら獲得できなかった。
ルイス・アドリアーノもピッチに出ればそれなりに頑張っていたとはいえ、プレーエリアの被るバッカとの共存は難しかった。戦術を変更しながら、クラブがそれを理解し冬に必要な戦力を補強しなかったことも指揮官の首を絞めた。
もう少し効率的な金の使い方はできなかったのか。安値で買ったクツカが一番機能した選手の一人というのがなんとも皮肉だ。
総合力診断 C
主力が集まれば、それなりにチームは強いことは示した。リーグ戦ではフィオレンティーナやインテルに勝っているし、ローマやナポリからもアウェーでドローを奪った。
だがミハイロビッチ監督下では“使える”11人を揃えるのに精一杯。一方で控えには、バックアップに適切なコマもやる気を見せた選手もいなかった。
(取材・文:神尾光臣【ミラノ】)
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