コンテ監督、テリーの残留に成功も…EURO後の仕事は山積み
とにかく、来季のチェルシーは現イタリア代表のアントニオ・コンテ新監督のもと新たなスタートを切ることになる。
欧州のコンペティション出場がないため、リーグ戦に集中できるとはいえ、いきなり優勝を期待するのはナンセンス。まずはCL出場圏内の4位を目指すのが現実的な目標だろう。
それだけに、コンテ監督の手腕に注目が集まる。チェルシーでどんな布陣を採用するのか、どんな補強をするのかなど多くの憶測を呼んでいるが、すでにひとつの大仕事を遂行している。それは、ジョン・テリーの残留である。
テリーは減俸を受け入れながらチェルシーとの契約延長を強調しており、クラブ側も残留を望んでいた。条件面で折り合いがつかず平行線を辿っていたところもあったが、コンテ監督の意向が大きな要因だともいわれている。
クラブのシンボルでありファンから絶対的な信頼を得ているテリーがコンテ監督のもとどれだけの出場機会を得られるかは未知数だが、豊富な経験と圧倒的なリーダーシップを誇るキャプテンは、ピッチ外でも不可欠な存在となるはずだ。
ただし、コンテ監督の仕事はまだ多く残されている。新戦力の獲得と移籍が噂される主力選手の留意である。
依然として豊富な資金力を誇るチェルシーだが、CL出場権を逃したことでビッグクラブとの争奪戦となった場合に魅力が劣ってしまう。ローマからラジャ・ナインゴランの獲得が決定的となっており、ひとまず中盤はひとり確保。それでも、ストライカーやDFラインなど今季のスカッドから補強すべきポジションは多くある。
また、エデン・アザールやティボー・クルトワ、ウィリアンはレアル・マドリー移籍の噂が挙がっており、モウリーニョ監督が就任したユナイテッドがウィリアンを狙っているという報道もある。
大勢のレンタル組を含めた余剰戦力の人員整理をしつつ、主力選手の引き留め、新戦力の獲得など、EURO後もコンテ監督の仕事は山積みである。