内田篤人の元気な姿を見られるのはいつになるのか【写真:Getty Images】
右ひざの負傷に悩まされて今季全試合を欠場した内田篤人は、29日まで行われた日本代表の一部選手による事前合宿に参加してリハビリに取り組んでいた。明確な復帰時期がわからないままもがき続ける27歳がいまの心境を報道陣に対して明かしている。
「もちろんシーズン頭(の復帰)を目指していますけど、みなさんに見てもらった通りまだ走れていない。まずはちゃんと歩けるようになって、走れるようになって、痛みなしで筋力も戻ってこないとまた繰り返しのケガになる」
非常に珍しいタイプの怪我で、一度2月に復帰しかけたものの再び痛みがぶり返してリハビリ生活へ逆戻りになってしまった。内田本人が「サッカー人生かかっちゃっている怪我」と言うだけあり、本格復帰までは慎重な調整がもとめられる。しかしそこに焦りはない。
「ずっと試合やってきたのが蓄積されて姿勢とか、試合の負荷とかもあってここ(ひざ)に全部きた。W杯の負荷もありましたし、チャンピオンズリーグもありましたし、自分の中では休むつもりもなかった。こうなるというのはある程度自分の中で覚悟してやってきたんで、変な話あの時休んでおけばって気持ちは全くない」と語る通り、無理をしてでもプレーし続けたのには内田なりの覚悟があったからだった。
一方で、1年以上の長期にわたって離脱していることの重大さも理解している。内田は「サッカー選手自体やれる年齢が少ない中で、1年、2年を無駄にするのは普通の社会人で考えたらもう10年くらい何もしていないっていうくらいなんで。もっとかな」と自身の離脱期間が持つ意味について述べた。
そして「これを取り返すのは結構大変ですけど、やらなきゃけないんで。治る治らないはありますけど、ここで俺が治らないって言ったら終わっちゃうから。しっかり復活したい」と完治しての復帰に向けた決意を口にした。
内田がかつての姿を取り戻し、はつらつと右サイドを駆け上がる姿を見られるのはいつになるだろうか。復帰に向けた道のりは長いが、ピッチへ舞い戻るため日々努力を続けている。
(取材:元川悦子)
【了】