香川も感じる若手への危機感
「もっと若い20歳前後くらいの選手が(出てこないと)ね。僕らの世代もそのくらいの年齢で出ているし、そういう選手が来ることは僕らみたいな中堅後半の選手にはいい刺激にもなる。どんどん出てこなきゃいけないですし、戦いがあるべきなのかなと思います」と神妙な面持ちでコメントしていた。
所属のボルシア・ドルトムントでは17歳のクリスチャン・プリシッチらの活躍を目の当たりにしている彼にしてみれば、10代選手の台頭など当たり前なのだろう。
だからこそ、昨夏のドルトムントの日本遠征で対峙した川崎フロンターレの大島に対して「技術はフロンターレらしさがあったけど、球際はすごく足りないとあの試合では感じた」とあえて苦言を呈したのだろう。世界基準を予感させる20歳前後の選手が出てきてほしい……。それは日本代表エースナンバー10を担う男の偽らざる本音に違いない。
普段はあまり厳しい発言をしない香川がそう言うのだから、本田に至っては物足りなさをもっと感じているはず。SVホルンを頂点にソルティーロFC、ソルティーロ・ファミリア・サッカースクールに至る育成ピラミッドを構築し、日本サッカーを改革しようとしている彼は危機感を強く押し出した。
「うまい選手は本当にいるんですよ。でも、ハートの部分とか、みなさん(メディア)との対話とかね、どうしてもいい子なんですよ。みんな好きだし、かわいいし、話していて楽しいんでいいんですけど。なんかね…。もっとできるのに『そのハートで挑戦しているのがもったいないな』っていう感覚なんです」
【次ページ】本田が語る若手の問題点「打たれ弱い」