川崎フロンターレの大久保嘉人【写真:Getty Images】
日本サッカー協会(JFA)は26日、キリンカップ2016に挑む日本代表メンバーを発表した。
今回も川崎フロンターレの大久保嘉人は選出されなかった。日本代表指揮官であるヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、同選手落選の理由について聞かれると「日本代表では得点以外も求められる」と説明している。
ハリルホジッチ監督は「大久保の試合は10試合以上観ている。彼は天性の才能を持った素晴らしいゴールゲッターだ」と絶賛した。しかしながら、「彼はある特徴がある。ゴール16mでだけ見られる選手である」と得点に特化したプレースタイルであると言及した。
「大久保を代表に呼び、チームに組み込むことは簡単なことではない。代表ではFWに多くの役割が求められる。組み立てに参加したり、守備にも戻らなければいけない」
また、チームスタイルとの問題としてはオランダで活躍するハーフナー・マイクを例に挙げ「日本代表はここ数年ロングボールを用いるスタイルを取っていない。本田圭佑、香川真司、清武弘嗣はクロスを上げる選手ではない」と語った。「このように、一人の選手のためにチームのオプションを変えることは練習の少ない代表では難しい」と苦悩を明かしている。
それでもハリルホジッチ監督は「絶対はない」と大久保招集の可能性がなくなったわけではないことを強調している。「今は躊躇している段階。何十回も迷った」と熟考に熟考を重ねての決断だったことを明かした。
日本代表メンバーが発表されるたびに議論となる“大久保問題”。2018年ワールドカップに向けて、最終的にどのような結末を迎えるのだろうか。
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