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ダバディさんのサッカー文化論。スタジアム、スペクタクル。人気拡大に必要な魅力の醸成【INTERVIEW】

シリーズ:FChan TV text by 中山佑輔 photo by Asuka Kudo/ Football Channel , Getty Images

つまらないサッカーをしていたらファンがいなくなる

PSGがホームスタジアムとして使用しているパルク・デ・プランス
PSGがホームスタジアムとして使用するパルク・デ・プランス【写真:Getty Images】

―――パリ・サンジェルマンのほうも、派手な選手がプレーしてきた印象がありますね。

 パルク・デ・プランスに来ている人たちって、けっこう文化人が多いんですよ。フランスのサッカー文化は、イングランドとかスペインと比べて情熱的じゃないかもしれないけど、それは色んないいものを見ているから。映画も見ているし、舞台も見ているし。

 トニー(・クロスビー)さんに言ったら怒られるんですけど、リバプールじゃないんですから。サッカー以外のものがいっぱいある。だからサッカー自体もつまらないサッカーをしていたら、ファンがいなくなってしまいます。次、僕は映画に行くよって。

 たとえば90年代前半くらいから、パリ・サンジェルマンはブラジル人選手を多く獲得していました。なぜかっていうと、パリの人は、たぶん強いドイツ人の選手を見たくない。彼らが見たいのはスペクタクルなことができる選手で、そうじゃないとファンが集まらない。レオナルドをとったり、ライーをとったり、ロナウジーニョをとったり。パリには常にそういうファンタジスタがいたんです。

―――現在もパリ・サンジェルマンがホームとして使っているパルク・デ・プランスは、今回のユーロでも使用されますね。サンドニと違って市内だから、こちらのほうがパリの雰囲気を味わえるんじゃないでしょうか。

 味わえますね。サンドニだと、特に今回テロ対策で、車では近づけないみたいです。電車の旅は長いし、あのあたりはそんなに美しい地区じゃないから、サッカーを見に行く、って感じになりますね。まぁしょうがないですね。8万人収容のスタジアムを作りたければ、確かにパリ市内では難しい。

 でも結局、MLSもサッカースタジアムは小さくしているんですね。8万人、9万人規模とかは止めて、もうせいぜい6万人とか、4万人のものとか。僕はそれでも良いと思いますよ。

(取材・文:中山佑輔)

※フローラン・ダバディさん出演の『FChan TV』は以下にてご覧いただけます。

【了】

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