合宿でキレを見せるリザーブ組
ちなみに、読者投票で断トツで票を得たのがグリーズマンとポグバだ。グリーズマンは95.95%、ポグバは95.63%が、先発イレブンのメンバーに挙げた。いまのレ・ブルーのキーマンが誰かを象徴している。
31人のうち、シーズンがすでに終了している17人は、17日から5日間、南仏ビアリッツでの第一回目の合宿に参加した。大西洋岸ビスケー湾に面したビアリッツは、サーフィンスポットとして人気の場所。デシャン監督の地元にも近い。
地元バイヨンヌのU19チームと対戦した練習試合は6-2で大勝したが、特に目立っていたのがリザーブメンバーのラカゼットとベン・アルファだ。
ベン・アルファは1ゴール3アシスト、そしてラカゼットは後半からの出場でハットトリックの大盤振る舞い。
ラカゼットは今季、後半戦からぐんぐんと調子をあげてリヨンの準優勝にも貢献した。
いまの彼はおそらく、「足元にボールさえくればネットにぶちこめる」というくらいゴール勘が冴えているのだろう。
この調子ならほぼ間違いなく本戦でもゴールを量産してくれるだろうが、代表戦から1年以上遠ざかっているというのは監督としては無視できない懸念事項だ。
しかし合宿開始後わずか数日で、話題をさらっているのはともにリザーブ組のラカゼットとベン・アルファ。ここへEL決勝戦でも同点打を決めたケビン・ガメイロ(セビージャ)も加わる。デシャン監督は悩める数日間を送ることになりそうだ。
UEFAに最終メンバーを提出する期限は6月1日。
5月30日にナントでカメルーンと対戦したあと最終選考を行い、そこで正式にメンバーとなった23人で31日から6月4日までオーストリアのインスブルックで2度目の合宿に臨む。その最終日、メスでのスコットランドとのテストマッチで最終仕上げをして、レ・ブルーは10日の開幕戦、対ルーマニア戦に備える。
(文:小川由紀子)
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