勝負のカギを握る“2つの力”
香川がベンチ外となったバイエルン戦ではギュンドアンが先発した。しかし、ギュンドアンは既に負傷離脱して今季を終えている。また3月の時点で香川は[3バック+2シャドー]という新戦術への適応に苦しみ、調子を落としていたが、4月以降は復調させている。
そういった意味でも、決勝戦での出場のためには、やはりコンディションを整えられたかどうかが、カギとなりそうだ。
先発となれば、ある程度は回されることを覚悟しながら、しっかりとした守備から入ることが求められるだろう。また、ボールを奪うことに成功しても、すぐに奪い返してくるのがバイエルンである。
その辺りは香川も「しっかりとそこもマネージメントしてくると思うので、本当に気の抜けない90分になると思います」と述べている。奪い返された時のマネージメントも、重要となるだろう。
そしてカウンターを主体とするのであれば、4月20日のDFBポカール準決勝以降に香川が口にした「決め切る力」と「前に行く力」を、改めて追求する必要がありそうだ。
その“2つの力”が、今季の集大成となるバイエルン戦で、何よりのカギとなるだろう。
(取材・文:本田千尋【ベルリン】)
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